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REBORN(リボーン)標的317の感想(ジャンプ(WJ)2011年01号)

※WJ2011年01号の感想です。未読の方はネタバレ注意※

   標的317:「炎真の怒り」
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    「その気持ちがわかるのに なぜ」
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やつあたり爆発。

とか思いつつ、じゃっかんしょっぱめなカオで読み進めていましたが、エンマ君の最後の電撃告白にはしびれました。これはマズいですね・・・全然事情変わってきますね・・・。

「(今の生活に影響してるとはいえ。環境に洗脳されてきたとはいえ)遠い先祖のことなんだしそんなに怒んなくたっていーじゃーん」ってずっと思ってきましたが、うーん、今話があるとないとでは全然違うな。初代ファミリーが~、って言われても遠すぎてピンときてなかったのが、実の家族の仇なら、うん、いろいろ細かい理屈が通じないのも分かる。カタクナになっちゃうのも分かる気がする。

まあそれでも、それがツナに向くのは違う気がするんですけど。
直接いこう!直接!!

えと、今回はバトル回と思いきや、物語の深いところに地味に切り込んできたなという印象です。主人公としてあくまで善玉として描かれてきたツナが、現実に存在する犯罪組織であるマフィアの後継者である、という相反する部分に。

日常編では、そのギャップ(気弱な中学生がマフィアのボス候補)の部分が存分にネタにされてきたわけですが、シリアス編も極まれりなここにきて、このテーマに触れてきたのは正直意外でした。

現ボンゴレファミリーの「殺人描写」は、ボンゴレの最暗部ともいえるヴァリアーにほぼ一任されてきています。今思い出せる例外は、骸さん、ランチアさん、微妙にオレガノさん。

とはいえ骸さんはいまだ立場がグレーな上に、殺人描写はボンゴレと関わる遥か前の子どもの頃の話。オレガノさんは門外顧問組織の人で、正確にはボンゴレではありません。ランチアさんも同様にボンゴレ外の方です。

つまり、現段階ではボンゴレファミリーのメインメンバーが人を殺すシーンが作中で描かれたことはありません(※)。しかし、「最強の殺し屋」リボーンをはじめ、「設定上」殺人歴のあるだろう人はたくさんいるわけで、それは一見善玉に見える9代目、9代目守護者、ディーノさん、バジル君なども例外ではなく。

「マフィア」という犯罪組織を物語の主軸にしている以上、登場人物たちのほとんどに犯罪歴がある、というある意味当然の事実。そしてそれはツナの父親である家光も例外ではありえない、ということ。

ツナ自身、父親がマフィアの門外顧問だと知ったときからその可能性は分かっていたと思われますが、ゆっくり話す時間もないことを理由に、その問題を避け続けていたんじゃないかと思います。できれば向き合いたくないことだよね。

「殺し屋」を名乗るリボーンを友として信頼できるのもある意味すごいんですが、それはそれで逆にリアリティを感じる。だって正直、殺しの現場を見たわけじゃないし、マフィア同士の抗争の中でいくら殺し合いを演じていようと、それはあくまで伝聞、遠すぎる話だったと思うのです。

頭で分かっているのと、実際に「被害者の家族」を目の前にするのとでは、衝撃の度合いが全然違うと思う。

それが今回、「被害者の家族」たるエンマ君が現れたということ。
これは物語的にすごく大きな意味のあることだし、ツナにとっては大きな試練だと思う。

「家光パパンがエンマくんの家族を殺した」件については、辛いけど事実であってほしい。だって、これが仮に誤解だったとしても、それはこの件に関しては誤解だったってだけで、同じことがほかではきっと起こっているわけだから。「この件は誤解でした」で終わらせてほしくない。次回以降の展開に注目していきたいと思います。

もちろん、ツナにしたら、ほぼ育てられた覚えもない父親のことで糾弾されるのはかわいそうだなと思いますが・・・主人公って本当に大変なお仕事ですね(をい)

(※)ツナが白蘭サンを消し去った件については、あの「EPILOGUE」と、現代白蘭サンの登場がその大きなフォローになっているんだと思います。モヤモヤがないわけではないですが、脱線するのでひとまず割愛でよろ。

獄寺:「危ないっス 10代目!」

おおっ!
リボーンが獄寺の肩に乗った!!

いや、基本的にリボーンはディーノさんか山本の肩がお気に入り、次点でフゥ太やバジル君やツナや了平兄さん。そして「獄寺の肩に乗るくらいなら自分で歩く」というのが先生のポリシーだと(勝手に)思っていたので。おお・・・。

やっぱり、しとぴっちゃん戦が効果的だったんだろうか。ぜんぜん関係ないのかもしれませんが、自分は意味のあることだと(勝手に)思っているので、非常事態とはいえ獄寺がさらに認められたようで嬉しかったです。はい、右腕地位向上委員会なんです(笑)

リボーン:「以前のツナとは違うぞ」

なんかもう、ボンゴレはタルボじじさまにお歳暮とか死ぬほど送るべきと思った。
イタリア警察とか国連とかもタルボじじさまにお歳暮とか死ぬほど送るべきと思った。

炎真:「もう子供じゃないんだ アーデル!」

「しとぴっちゃん」といい「アーデル」といい、エンマ君の女性陣の呼び方はなーんかかわいいですね。第三者に言うときは「アーデルハイト」と言ってたと思いますが、直接の呼び方は「アーデル」なんだ・・・仲良さげ・・・かわいいな・・・。

そしてそのあーちゃんは、エンマ君のお姉さんっていうよりほとんどお母さんだと思った。

炎真:「ボンゴレのど真ん中にいて誰よりボンゴレの力にあやかっているのに」

うーん。
難しいんですけど、ツナは今まで、ボンゴレのボス候補という立場、権力や財力を利用して誰かに何かを強要したことはないと思うんですよ。

生まれを選ぶことはできないから、「ボンゴレのど真ん中」にいるのは仕方ない。そして黒曜編もヴァリアー編も未来編も、基本的には防戦一方で、「勝って何かを手に入れる」ことが目的ではなく、「勝って平和な現状を守る」ことが目的だったんです。

ツナが、その血筋ゆえに手に入れた「力」に浮かれるタイプではなく、むしろ臆病なまでに「力」を振るいたがらないタイプであることも、このエンマ君理論の反証になると思う。

当のエンマ君が聞く耳持たず状態なんで難しいんですけども。

炎真:「僕の両親と妹を殺した」

これが、冒頭でだらだら語ったアレです。悲劇の連鎖ですよね・・・この問題の円満解決はかなり難しいと思う。どうなるんだろう・・・。

中盤がバトルだったこともあって、全体短め、語り長め、な感想でした。
おつきあいくださった方、ありがとうございました。

今後の明るい話題としては、なんといっても「エンマ君の妹」。

これですよこれ。

乏しい経験からいっても「不幸にも若くして死んだ妹」というのは(悲劇性を増すためだと思いますが)、おっそろしいほどに清純かつ健気なタイプばかりな気がしているので、切なさが増すと分かっていても、どんなにかいい子だったのか気になります見たいんですすいません・・・って明るい話題なのかなこれ。

エンマ君の妹か・・・さぞかし(見た目も)かわいかったんだろうな・・・(ぶつぶつ)

今週の感想はここまでです。来年1/8の「ジャンプNEXT」に番外編が載るらしーです楽しみです!と覚え書き。今週はもう新年1号なんですね、早いです!

・WJ52号・標的316「涙」の感想はこちら。
・WJ02号・標的318「霧の向こう」の感想はこちら。

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